最近の展覧会 ベンシャーン展
ベンシャーン展を名古屋でやっていて
そういえばこの絵本ゆっくり見たいと久しぶりに図書館で借りてきたのだった。
高校生の頃、ベンシャーンに惹かれていたときがあったが
美大入試の面接で好きな画家はときかれて、幾人かの一人にベンシャーンをあげたときの教官の苦笑いを思い出す。入試の面接でベンシャーンだけはいってはいけないときかされたのは後のまつりだった。
ベンシャーンと聞くと懐かしさがこみ上げる。
が、この絵本は今見ても新鮮、絵画としても美しい。
このポスターの作品のように実際の写真から絵を構成しているものが多かったのが印象に残る。
そして、ココロに響いたのは彼の壁画の作品
歴史的なストリーを独特な構成で絵画化していて
昨今の日本のお花や太陽のかわいらしいこども向けの壁画が当たり前になっていることと大きな隔たりを感じる。
第五福竜丸の乗組員は1954年3月1日マーシャル諸島のビキニ環礁でアメリカの水爆実験にあった。
最初の日から 23人は
気持ちがわるくなって
ごはんが 食べられなかった。
2日めから 頭も 痛くなり
めまいがして ゲリもした。
3日めには 顔が 黒くなって
5日めには はらとか
首とかに デキモノが・・・
10日めになると 髪の毛が
ぞろぞろと ぬけだした。
そらからふった あの灰には
生きものの からだを
しずかに こわしていく
放射能が たっぷりと
はいっていた。
(ここが家だ・・文中より)
わたしは昨年夏福島いわきでお会いした先生が
最近テレビの取材でそのお顔を拝見したときのおどろきを
このドローイングと重ねてしまった。
by nobukoueda | 2012-02-23 14:17 | Trackback