カミーユ・クローデルと西川千麗さんのお話

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先日 日本舞踊をやっている姪と出かけた 舞踊家の西川千麗さんのレクチャーは日仏会館にて行われた。
 この建物はとてもすてきで最近改装されたがここのカフェはコーヒー150円だしランチもフランス料理お値打ちで出している。
 そしてここ日仏会館の創立に力を注いだのが当時の駐日大使のポール・クローデル。彼こそカミーユの実弟なのでした。

 カミーユはロダンの弟子であり後に激しい恋に陥りそして別離その果ての狂気から晩年までの30年間精神病院にて生涯を閉じた彫刻家だった。

 西川千麗さんは伝統的な西川流日本舞踊家でありながらご自身の創作日本舞踊を意欲的に発表されて、はじめてのカミーユ展に感激、その後16年たってカミーユの舞踊を実現されパリでも公演、2006年には軽井沢のメルシャン美術館にクローデル展きたときに、
 その作品の中で踊られたのでした。
 (ご案内いただいていたのに本当に伺えず、残念でした。)

 レクチャーは日本舞踊のこと、カミーユとの出会い、その舞踊などがフランスでのレクチャー用にまとめられたのか、すべてフランス語の映像とお話でした。(通訳あり)
 残念ながら踊りも少しずつ紹介しているだけだったので舞踊「カミーユ・クローデル」の全貌を映像でも見ることできませんでしたが、メルシャン美術館での作品とのコラボーレーションとしての舞踊は緊張感あふれ
 踊りだけでも、またカミーユの作品だけでも作り出せなかった至福の空間であったと想像します。



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これは「波」という作品
 大きな波の前には人間は卑小な存在に立ち返る。が、踊るような生きる喜びはうしなっていない・・・
波は北斎の浮世絵から影響受けていると。

カミーユはほかにも「おしゃべりな女たち」とかあるが
私の好きな理由は女性が単にその造形的女性美のみとして作られているのではなく生きる喜びにあふれているところや日常の何気ないストーリーがえがかれていたり
時には女性の切なる願いなどそこにはヒトに伝えるべきメッセージが明確にあること。
それが波であったり、室内の暖炉やその背景の様子までもが彫刻として描き出しているところなどがとても現代風におもえ、女性ならではの視点のように思え惹かれる。

ロダンとの別離から狂ったとの見方があるなかで千麗さんはやはり当時女性の彫刻家が世に作品を出す、発表する機会を奪われ作ることできなくなったことが精神に障害を起こしたのではないかと、その時代がカミーユを受け入れなかった・・・
 確かにどんなにひどい男でも破局になったことそれだけでは作品作ることは断念しなかったのでは(今ではきっとそれをばねにしてもっといい仕事になるような気もするが)
 が、現代でも石の彫刻を女性が続けることはなかなかたいへんだ。一人で仕事場を維持することだけでも
 当時のカミーユが女性彫刻家として社会でやっていくことの困難とロダンの女だったということでより厳しい現実があったことそれが30年もの精神病院での生活となったことを思うと
胸がキューンとなる。
が、わずかに残された作品
そこからは作っているときのカミーユの喜び
女性としての生の喜びは充分伝わってくる。
彫っているときの喜び、少しづつ磨かれていくときの感動
それは私も充分理解できる
カミーユも充分至福の時間をすごしたと・・・

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(写真参考本 「カミーユ・クローデル天才は鏡のごとく」創元社)
by nobukoueda | 2008-06-16 13:36 | アート | Comments(6)
Commented by kimi_22 at 2008-06-16 19:44
カミーユ・クローデルは、名前だけで作品を詳しく知らなかったのです。
こういう作品を作られる方なのですね。
本当に、北斎の影響をうけた感じが見受けられますねぇ。
nobukoさんは、同じように作品を生み出されているから・・・。
きっとシンクロしてしまう事も多いのでしょうね。
昔は、アートの世界でも女性は狭き門だったのですね。
そう考えると、現在でももっと評価されても良い気がしますね。
Commented by mei at 2008-06-16 20:49 x
カミーユはロダンとの別離から自作の発表の場を失い、狂気に陥った。
もし自分が発表の場を失ったら、同じ様に発狂したのではないか?
カミーユは発狂することで自分の場を見つけ得たのではないか?
というような事を千麗さんが熱弁されてましたね。
平常心でいられることが幸せなのかは分からないと・・・。

評価される以前に発表の場を持ち得ない苦しみ・・・

nobukoさんは個展やグループ展など、たくさんの発表する場があり、ホントに幸せですね。 
これからも素敵な作品見せてくださいネ。
プレッシャーかけてないです(笑)

お招きありがとうございました。
Commented by nobukoueda at 2008-06-17 08:23
>kimiさま
 やはり、アートも男性の世界ですからその中でやっていくのはたいへんだから女性がどうやってアートに関わり、作品作って生活していくことには興味ありますね。それにやはり、同姓だと同じようなところで共感できたりします。
 作品もあまりたくさん無いからどこでもみられるというわけではないから私も長い間見ることできませんでした。ロダンの作品もずいぶんつくっているとか・・でもかなり感情の激しいヒトだったような気もしますね。
私はもっと、のんびり鈍感なとこあるから発狂ということはないわね。
まあ、はげしい恋もなかったかもですが・・・^^;
Commented by nobukoueda at 2008-06-17 08:36
>meiさま
 うれし~いコメント!ありがとうございます。
確かに平常心が幸せかどうかわからないけど・・でも幸せは他の人からでもわからないから
当時は注文の作品をつくるか、美術館で発表か、画商がつくかということでとても狭き門だったけど、まあ、今もあまりかわりないけど、発表の場はいろいろありますよね。
こういったブログも大いに発表の場になっているようだし。
でも今は逆に発表することが重要になってきていて、どう見せるかとか、どう売れるようになるか、ビジネスの世界になりつつあります。
そこについていくものしんどいし~
私は職人さんのようにただつくることだけ楽しみたいと・・・
といいつつ、いろいろ見たり、遊ぶのもだいすきなので^^;

又、日本舞踊やりたくなりましたが・・・
もう、体がいうこときいてくれません^^;
Commented by iwish1519 at 2008-06-17 15:53 x
子どものおいたで、キーボードが調子悪いので、腹たって買い換えました。これでコメントできます。ところで、先日某会合で、ある人が、普段腹立つことが全くない、どうして?と言われて、説明に苦慮しましたが、こういうときはどう反応するのかなあ?クローデルの公演とその後の感想、ほんとに精力的に行動し、感じるノブコさんです。
Commented by nobukoueda at 2008-06-17 16:56
>iwishさま
 こどものおいた?すご~く若いママさんかしら?
まあ、私も壁にパンチするぐらい腹たつことは無いけど
イラ~・・!は度々^^;
私も腹たって 家 買いかえた~い!(ジョーダン^^;)
日本舞踊一緒にやらな~い?
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